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ミミコの執念。roomsを終えて

rooms30が無事閉幕し、一昨日沖縄に戻りました。

ファッションとデザインの合同展示会rooms。沖縄エリアも4会期目。

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今回も沖縄のクリエイティビティー溢れるものづくりを全国のバイヤー、プレスの皆さんにご紹介させて頂きました。
ご出展者様、ならびに応援頂いた全ての皆様に感謝申し上げます。

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「出展者の皆さんとバイヤーの間を取り持ちながら出来るだけ多くの
卸先を拡大させること」それが僕の担う役割です。

ただ、僕は毎度それ以上に気をつけていることがあります。

それは出展ブランド同士のコミュニケーション(関わり)を深く築くことです。僕のなかでは勝手にそれを「絆つくり」と呼んでいます。

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僕が上京した時、東京ではまだ「ちゅらさん効果」が絶大で、
皆が皆沖縄に対して好意的な感情を抱いていました。

「沖縄はいいよね〜良い人ばかりで」「みんな仲良しなんでしょう」

東京で出会った友人のほとんどは沖縄の雄大な海山空といった
自然よりも前に「沖縄人」の気質に対して関心を持っているようでした。

たしかに、沖縄には昔から「ゆいまーる」といった助け合いの精神が語り継がれています。

IMG_0060.PNG壺屋通りの復興がそうであったように戦後の焼け野原を前に人々は手を強く結ぶしかありませんでした。
がむしゃらに土地を砕鉱し、鉄を打ち、海へ出なくては行けなかったあの時代は一人ひとりが支え合わなくては生きて行けなかった。

この沖縄特有の人と人との距離間は宝物で、戦後時間が経過した今もなお、それは遺伝子レベルで僕らのなかにあるものだと僕は信じています。

そういった県民性を誇らしく思う一方…僕はそのなかに「もの足りなさ」も感じています。

暮らしのなか・・・日常生活の一片のなかに「ゆいまーる」は見て取れるのですが、それがビジネスの場になると、なにか彎曲しちゃっている気がするのです。

語弊を恐れず言いますと、

“「競争心」を感じないのです。”

助けあうこと、思いやることは必ずしも良い結果を生みません。
ビジネスにおいてそれは顕著です。
なにも「闘え!」と言っているのではありません。

気を使い過ぎてませんか、と。

ものづくりの現場に携わるなかでよく聞く言葉があります。

「このままで満足している」

現実問題として生産が間に合わない、人手不足で・・・
といった事象は間違いなくあると思います。それでも、このまま現状維持を貫けば次の世代はどうなるのでしょうか。

僕はお土産品店に行くと毎度悔しい思いをします。
琉球ガラスややちむんがどれも安価なお土産価格で売られている現状・・・。

それでも、売れるから良いんです、今は。
しかしながら、航空チケットがますます安くなるなか、レジャー客はより安価に沖縄を楽しもうとします。
既に沖縄に落ちる観光消費額、インバウンドは下落の一途。。。

これは冷静に考えると、鳥肌ものです・・・汗。

roomsに出展するその他県の取組みには目を見張るものがあります。
大島紬や有田焼はエルメス等のメゾンブランドとコラボを成功させる等、伝統工芸品の枠を超えた高いクリエイションを誇っています。
お土産としてのブランディングではなく、どれもギフトとしてのクリエイションレベルに達しています。

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沖縄はどうでしょうか。
ありがたくも観光立県の沖縄はどこか不安感が足りない気がしてならないのです。

今回のroomsに沖縄からも素敵なブランドがたくさん出展しました!!

今回出展頂いた方から、「とても刺激を受けた」という言葉を頂きました。
全国からセレクトされたブランドに囲まれ、それを見て自分たちのこれからの励みになったとおっしゃって頂きました。

これは本当に嬉しい言葉です。。。。
この仕事をやっていて本当に良かったと心底嬉しい気持ちになります。

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IMG_0051.PNG沖縄のファッションを今以上に底上げするためにまず必要なのは作り手の皆さんの「絆つくり」だと僕は思っています。

roomsの沖縄エリアは一体感を持たせるために各ブランドブースを隔てるパネルを他よりも短くしています。

そうすることで、県内の作り手の団結力を強め、時にアイデアを共有し、ディベートしながらこれからの沖縄のクリエイションについて考える機会を作ります。これが、僕の云う「絆つくり」です。

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今回のプロジェクトをきっかけに少しずつではありますが、沖縄のクリエイター、ブランドの方々が「点」から「線」へと繋がり始めているように思います。

次は「線」から「面」へ…
いつ破綻するか分からない観光産業を前に、いかにして沖縄が生き残るか今大きな岐路に立たされています。

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最後に僕の敬愛する山之口貘の詩を紹介します。

 ミミコの独立   山之口貘

《とうちゃんの下駄なんか
はくんじゃないぞ
ぼくはその場を見て言ったが
とうちゃんのなんか
はかないよ
とうちゃんのかんこをかりてって
ミミコのかんこ
はくんだ と言うのだ
こんな理屈をこねてみせながら
ミミコは小さなそのあんよで
まな板みたいな下駄をひきずって行った
土間では片隅の
かますの上に
赤い鼻緒の
赤いかんこが
かぼちゃと並んで待っていた》

ミミコは自分の大好きなかんこ(下駄)を履くために、お父さん(山之口貘)の大きなかんこを工夫して履いてみせた。その執念、創意工夫の様を見て、「あぁ、ミミコも大きくなったな」と安堵する父親。

ミミコのように、僕もならなくては。目標を達成するために何をしなくてはいけないのか…皆さんの力を得ながら、しっかりと目の前を見てこれからも歩きたいと思います。

-rooms30-

Exhibitor/SPETHIAL TKANKS.
Made in occupied Japan
Paper Jewelry
kamii
HABERU
TESHIGOTO
OKINAWA MADE

ART WORK/pokke104

Director/Dan Shinjo(Plant&Soil)

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